「そろそろ妊活を始めようかな」「赤ちゃんが欲しいけど自分は妊娠出来るのかな」と妊活を始めたばかりの方は、不安や疑問を感じていませんか。
不妊のカップルは約10組に1組と言われており、妊娠を考える年齢が上昇していることからこの割合はもっと高くなっていると考えられるため妊娠を望むカップルは心配になりますよね。
そこで本記事では、すぐ妊娠出来る人の特徴や妊娠しやすい身体づくりのポイントをフラワーベルクリニック事業開発部が詳しく解説していきます。
すぐ妊娠出来る人の特徴・妊娠しやすい人の特徴

妊活が長引き不妊で悩む方がいる一方で、妊娠しやすい体質・特徴を持っている方もいます。それぞれ詳しく紹介していきます。
▼妊娠しやすい人の特徴
すぐ妊娠出来る人の特徴①:体重が適正範囲の人
体重と妊娠には大きな関係があり、痩せすぎていても太りすぎていてもリスクがあるため適正範囲の体重をキープできていることが重要です。
- 痩せすぎている:BMI18.5以下
- 排卵障害のリスク
- 生理不順のリスク
- 太りすぎている:BMI25以上
- 生理不順のリスク
- 多嚢胞性卵巣(PCOS)のリスク
自分の適正体重を把握し、BMIを適正範囲内(BMI18.5~25)に収めるようにしましょう。
すぐ妊娠出来る人の特徴②:月経周期が安定している人

月経周期が安定していると妊娠しやすい日を推測することができ、妊娠しやすくなるでしょう。
妊娠しやすい日とは?
- 生理直後から7日〜14日後
- 排卵日の2日前はもっとも妊娠しやすい日
すぐ妊娠出来る人の特徴③:性感染症の罹患歴がない人
性感染症は感染していても症状が出ない時期があり、発見が遅くなるケースもあります。
性感染症によって不妊になるケースもあるため、性感染症の罹患歴がないことはすぐに妊娠出来る特徴の一つと考えられます。
すぐ妊娠出来る人の特徴④:年齢が35歳以下の人

女性の年齢による妊孕率は35歳以上になると低下するため、年齢による妊娠のしやすさは注目されています。
女性は30歳以降に妊娠率が低下し、35歳前後から妊娠率の低下と流産率の増加が起こるとされています。そのため、35歳以下の方が妊娠しやすいと言えるでしょう。
妊娠しにくい人の特徴

妊娠しにくい人の特徴は、妊娠を望む女性は気になるポイントですよね。それぞれ詳しく紹介していきます。
▼妊娠しにくい人の特徴
妊娠しにくい人の特徴①:痩せすぎている、太りすぎている人
妊娠しやすい人の特徴でも挙げた通り、適正体重をキープすることが妊娠しやすい特徴の一つです。
痩せすぎている方(BMI18.5以下)や太りすぎている方(BMI25以上)は、排卵障害や生理不順のリスクが高くなり、自然妊娠できる可能性に影響が起こりやすいため注意が必要です。
適切な食事を摂って健康的な体重になるとホルモンバランスが良くなり、正常な排卵が起こりやすくなり妊娠しやすくなります。
妊娠しにくい人の特徴②:生理不順がある人
生理不順の場合、いざ妊娠したいと思った時に排卵日が予想しにくく、タイミングを狙いにくいため自然妊娠しにくくなる可能性があります。
妊娠を希望する場合は、生理不順にも色々なケースがあるため、まずは生理不順の原因を知るために産婦人科を受診すると良いでしょう。
妊娠しにくい人の特徴③:性感染症の罹患歴がある人
性感染症に感染したからといって必ず妊娠しにくくなるというわけではありませんが、性感染症を放置された結果として不妊につながる可能性があります。
- クラミジア、淋病
- 男女ともに不妊症の原因となることがある
性感染症の中でも最も感染者数が多いと言われているクラミジアは、感染しても症状が出にくいため気付かずに放置されるケースも多いです。(参照:性の健康医学財団)
女性の場合、クラミジアに感染したまま放置すると膣から身体の奥へ菌が進み、卵管閉塞などを起こして不妊症になることがあります。
妊娠しにくい人の特徴④:年齢が35歳以上の人
女性の年齢とともに卵子の数が減少し、卵子の質が低下すると言われています。そのため、35歳前後からだんだんと妊娠する力が下がり始め、40歳を過ぎると妊娠はかなり難しくなります。(参照:日本産婦人科学会)
また年齢を重ねることで卵管炎や子宮筋腫、子宮内膜症といった婦人科疾患に罹るリスクも高くなるため、注意が必要です。
女性の妊娠前の身体づくり【プレコンセプションケアポイント】

プレコンセプションケア(Preconception care)とは、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うことです。
妊娠を計画している女性だけではなく、すべての妊娠可能年齢の女性にとって大切なケアとして注目されています。
- 適正体重をキープしよう。
- 禁煙する。受動喫煙を避ける。
- アルコールを控える。妊娠したら禁酒する。
- バランスの良い食事をこころがける。
- 食事とサプリメントから葉酸を積極的に摂取しよう。
- 150分/週運動しよう。こころもからだも活発に。
- ストレスをためこまない。
- 感染症から自分を守る。(風疹・B型/C型肝炎・性感染症など)
- ワクチン接種をしよう。(風疹・インフルエンザなど)
- パートナーも一緒に健康管理をしよう。
- 危険ドラッグを使用しない。
- 有害な薬品を避ける。
- 生活習慣病をチェックしよう。(血圧・糖尿病・検尿など)
- がんのチェックをしよう。(乳がん・子宮頸がんなど)
- HPVワクチンを接種したか確認しよう。
- かかりつけの婦人科医をつくろう。
- 持病と妊娠について知ろう。(薬の内服についてなど)
- 家族の病気を知っておこう。
- 歯のケアをしよう。
- 計画:将来の妊娠・出産をライフプランとして考えてみよう。
引用:国立成育医療研究センター
プレコン・チェックシート(女性用)の中でもフラワーベルクリニック事業開発部が妊娠しやすい身体づくりのために注目したいポイントを解説します。
女性の妊娠しやすい身体づくり①:適正体重をキープしよう
適正体重をキープすることは、妊娠しやすい身体づくりのポイントです。
痩せすぎ(BMI18.5未満)は、貧血や月経不順の原因となるため注意が必要です。
一方で肥満(BMI25以上)は、糖尿病や高血圧など妊娠後のリスクにもなるため、適正体重で妊娠出来るように管理を行うのが望ましいでしょう。
BMIの計算方法
BMI=体重(kg)÷ 身長(m)× 身長(m)
BMIは、体重と身長で簡単に計算することができます。BMIを基準として、適正体重を確認しましょう。
BMI | 基準 |
---|---|
25以上 | 肥満 |
18.5〜25未満 (理想値:22) | 適正範囲 |
18.5未満 | 痩せている |
女性の妊娠しやすい身体づくり②:食事とサプリメントから葉酸を積極的に摂取しよう

妊娠前から葉酸を摂取することで赤ちゃんの神経閉鎖障害の予防に繋がります。
神経閉鎖障害とは、妊娠初期に起こる赤ちゃんの神経管の癒合不全による先天性異常です。脳や脊髄などの元になる神経管がうまく作られずに、起こる障害のことです。
妊娠を希望する方は、妊娠の1ヶ月前から3ヶ月目までに葉酸を1日400μg摂取することを厚生労働省も推奨しています。
葉酸はサプリメントで摂取する方法が一番効率が良いため、フラワーベルクリニック事業開発部のおすすめする葉酸サプリ14選を参考に選んでみると良いでしょう。
女性の妊娠しやすい身体づくり③:150分/週運動しよう
適正体重を維持するためにも日々の積極的な運動は必要です。適度な運動を取り入れることで、普段の生活の中でもメリットが大きいです。
- 基礎代謝の向上
- ストレス発散
- 生活習慣病の予防
- 精神疾患の改善
- 体重の管理
適度な運動は、ストレス発散になり身体のバランスを整えることができるので無理のない範囲で取り入れていくと良いでしょう。
女性の妊娠しやすい身体づくり④:禁煙する。受動喫煙を避ける。

喫煙による妊娠・出産への影響は、早産や低出生体重・胎児発育遅延などが考えられます。妊娠中は、妊婦本人の喫煙だけでなく、受動喫煙も避ける方が良いでしょう。
女性の妊娠しやすい身体づくり⑤:アルコールを控える。妊娠したら禁酒する。
妊娠中のアルコール摂取により赤ちゃんに悪い影響を及ぼすことは明らかになっており、先天性異常などを予防するためにもアルコールの摂取は控えることが推奨されています。
胎児性アルコール・スペクロタム障害とは?
妊娠中の母親の飲酒によって赤ちゃんの低体重や顔面を中心とする形勢異常、脳障害などを引き起こす可能性があります。
- 顔面の特異的顔貌(例:薄い上口唇、平坦な人中、平坦な顔面中央)
- 発達遅滞(低体重、体重増加の遅れ)
- 中枢神経系の障害(出生時の頭蓋の大きさの減小、小頭症・脳梁欠損などの脳の形態異常、感音性難聴、協調運動障害など)
引用:eヘルスネット
少量の飲酒でも赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があるため、妊活中からアルコールは控えた方が良いと言われています。
女性の妊娠しやすい身体づくり⑥:ストレスをためこまない

妊娠を望む女性にとってストレスは良くないと一般的にも言われており、なんとなくイメージもあるでしょう。
過剰なストレスがかかることでホルモンバランスが乱れ、妊娠のしにくさに繋がってしまうことがあります。
普段の生活の中からストレスをなくすことは難しいですが、ストレスを感じる状況を減らす努力をすることが大切です。
男性の妊娠前の身体づくり【プレコンセプションケアポイント】

妊娠は女性だけの問題ではないため、男性の妊娠前のプレコンセプションケアも重要です。
男性も自分の健康のためだけでなく、パートナーや子どものためにできることもあるため、一緒に取り組むと良いでしょう。
- バランスの良い食事をこころがけ、適正体重をキープしよう。
- たばこや危険ドラッグ、過度の飲酒はやめよう。
- ストレスをためこまない。
- 生活習慣病やがんのチェックをしよう。
- パートナーも一緒に健康管理をしよう。
- 感染症から自分とパートナーを守る。(風疹・B型/C型肝炎・性感染症など)
- ワクチン接種をしよう。(風疹・おたふくかぜ・インフルエンザなど)
- HPVワクチンをうとう。
- 自分と家族の病気を知っておこう。
- 計画:将来の妊娠・出産やライフプランについてパートナーと一緒に考えてみよう。
引用:国立成育医療研究センター
プレコン・チェックシート(男性用)の中でもフラワーベルクリニック事業開発部が男性の健康維持のために注目したいポイントを解説します。
男性の妊娠前の身体づくり①:バランスの良い食事をこころがけ、適正体重をキープしよう

男性も適正体重をキープすることが大切です。太り過ぎや肥満の場合、心臓病や2型糖尿病などの深刻な疾患のリスクが高くなり、男性不妊にも関係してきます。
健康的な食事を心がけ、体重をコントロールすることで健康な身体を維持することができます。
男性の妊娠前の身体づくり②:ストレスをためこまない

男性の不妊の原因の一つとして性機能障害があります。性機能障害は、身体的要因や心理的要因によって起こります。
性行為に対してのプレッシャーや精神的な問題(不安・抑うつ・ストレスなど)で悩むケースも見られるため、心配な場合は受診を検討しましょう。
また日常生活の中でストレスをなくすことは難しいですが、ストレスを減らす環境づくりやストレス発散方法を見つけていくと良いでしょう。
男性の妊娠前の身体づくり③:感染症から自分とパートナーを守る。
妊娠中に性感染症にかかると女性や赤ちゃんにとって生命を脅かすほど深刻な結果を招く場合があるため、妊娠中の性感染症罹患には特に注意が必要です。
性感染症の中には、男性の不妊症の原因となるものもあるため性感染症の検査を受け、万が一罹患していた場合はしっかりと治療を受けましょう。
妊娠前・妊娠中に注意したい性感染症
- クラミジア
- 切迫早産や前期破水の原因となることがある。
- 淋病
- 早産や子宮外妊娠の原因となる
- 梅毒
- 高い確率で胎内感染し、早産・胎児死産・新生児死産・先天梅毒の可能性がある
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
- ヒト免疫不全ウイルス(エイズウイルス)に感染している女性が妊娠すると、胎盤、産道、母乳などを介して赤ちゃんに感染することがある
男性の妊娠前の身体づくり④:パートナーも一緒に健康管理をしよう

男性はパートナーとして自身の身体づくりはもちろん、妊娠する女性のサポートして一緒に健康管理をすることも重要です。
妊娠するために女性が健康的な食生活や適正体重を心掛けているのであれば、男性も一緒に健康的な食生活を送ると良いでしょう。
不妊治療を行う場合は、女性側が主となって治療を行うため男性に比較して身体的・精神的に負担が大きくなります。不妊治療中もパートナーと一緒に考え、サポートしていくことが大切です。
すぐ妊娠出来るためにできることは?

妊娠前の身体づくりやプレコンセプションケアも大切ですが、すぐ妊娠出来るためにできることを紹介していきます。
月経周期や基礎体温をチェック

妊活をする上で把握しておきたいのは、月経周期と基礎体温です。
基礎体温は、生命を維持するのに必要最小限のエネルギーしか消費していない安静時の体温です。つまり、朝起きてすぐの体温を意味するため婦人科体温計を使用して舌の下で検温します。
基礎体温でわかる月経周期(28日周期の場合)
- 月経の初日〜排卵までの2週間は低体温期(個人によってバラツキあり)
- 排卵が起こると低体温期より0.3~0.5℃基礎体温が上昇する高温期に入る
- 高温期は12~14日間継続する
基礎体温を測っていくと低温期・高温期にいるのかが分かり、排卵のタイミングがわかるようになります。
妊娠しやすいタイミングを予測する

すぐに妊娠出来るためには、妊娠しやすいタイミングで性交渉の機会を持つことが大切です。
妊娠の可能性が高まる時期にできるだけ多く性行為の機会を持てるようにタイミングについてカップルで話し合いをしておくと良いでしょう。
AMH検査で卵巣予備能を調べる
AMH検査(卵巣予備能検査)で卵巣内の卵子の数を調べることができます。
AMH検査で分かるAMH値は正常値があるわけではありませんが、同じ年齢の女性の平均値と比べて高いか低いかで卵巣予備能を判定します。
AMH値が低いからといって卵子の質が悪い・妊娠率が低いということではなく、妊娠出来る期間が限られてくるということなので早めに不妊治療に切り替えると良いでしょう。
妊娠出来る人の特徴で気になる疑問
平均して何回目で妊娠しますか?
健康上問題のない男女が避妊をせずに性行為をした場合、1周期で妊娠する確率は30%程度と言われています。
月経周期4〜5回程度(約半年)で1回妊娠するということになりますが、体調や年齢・健康状態・生行為のタイミングによっても異なります。
何歳から子供ができにくくなる?
女性は、30歳を過ぎると自然に妊娠する確率が下がり始め、35歳を過ぎるとその傾向が顕著になります。
タイミングが合った性行為で妊娠する確率は?
健康上問題のない男女がタイミングの合った性行為をすると、30%の確率で妊娠すると言われています。
いつ性行為をしたら妊娠しやすいですか?
妊娠の可能性が最も高いタイミングは、排卵日の2日前、次いで排卵日の前日です。
精子の寿命は約36〜48時間のため、排卵日の6日前から36~48時間ごとに性行為をすると妊娠する確率は高まるでしょう。